美容液でシミをケア
しみのケアは自分でできる手軽なものから、場合によっては局所麻酔を使用して行うレーザーなどの本格的なものまであります。ここでは、その中でも一般的に期待度が高く、比較的手軽に始めやすい、美容液を用いたしみのケアについて解説します。
しみのセルフケア:美容液
目次
美白化粧品はどうやってしみを薄くするの?
しみを薄く、目立たなくしたり、あるいはなくしたりすることを目的とした美白美容液の多くは、しみのもとになる色素、メラニンを作らせなくしたり、すでにできて沈着してしまっているメラニンを還元して薄くするというメカニズムをもつ成分を配合しています。
より具体的には、メラニンを生成する手助けするチロシナーゼという酵素の働きを抑えること、また、メラニン生成の指示を伝える働きをする情報伝達物質を阻害することなどによって、メラニンをできるだけ作らせないようにしています。また、すでにあるしみに対しては、積極的にお肌のターンオーバーを進めたり、メラニンを還元することによってしみを薄くするよう促進していきます。
美白美容液にはどんなものがあるの?メリットは?
美白美容液は、皆さんもご存じのとおり、最近では非常に多くのメーカーから多種多様な成分を含むものが出ています。
1.ビタミンC誘導体
有名な美白成分です。ビタミンCそのものは不安定で、美容液にすると壊れてしまいやすいので、安定するビタミンCの誘導体を使い、体内でビタミンCに変化するように設計されています。メラニンをできるだけ作らせないようにする作用に加えて、できてしまったメラニンを還元することにも役立つ、ダブルで効く優秀な美白成分といえます。
2.ハイドロキノン
ビタミンC誘導体と同様、新しくしみを作らせないようにすること、すでにできてしまったしみを薄くすること、どちらにも働く非常に効果的な成分です。お肌の漂白剤と呼ばれるほど強力な成分なので、使用には細心の注意が必要です。
3.トラネキサム酸
病院での処方薬としては、止血剤として有名かもしれません。メラニン色素が作られるのを抑制し、治りにくい特殊なしみとして知られる肝斑(かんぱん)にも効く成分として有名です。
4.そのほか
ほかにも、コウジ酸やアルブチンなど、さまざまな有効成分があり、美容液にも数多く配合されています。
美容液で行うしみのケアは、化粧水やクリームなどのように保湿や油分の供給も…という多目的なアイテムではなく、より美白の目的に集中し、凝縮した有効成分が配合されているものなので、より高い効果が期待できる、というメリットが考えられます。
しみに適した美白美容液の選び方
美白美容液はいろいろな効果や強さのものがありますから
- ・お肌の状態
- ・どのくらい早急に改善したいか
- ・価格
などのニーズに合わせて、情報収集したうえで、選択するとよいでしょう。
まとめ
目的に効果的に働きかける美容液は、しみの悩みを解消したいかたにとって、今やぜいたく品ではなく必需品ともいえるのではないでしょうか。価格帯もプチプライスのものから1本1万円を超える高価なものまで、さまざまです。高いものほどよいというものではないので、自分の肌の状態と相談しながら適切な価格と効果、成分が充実している美容液を選んでいきましょう。また、肌に刺激の強い成分もあるので、使用方法を守り、肌に合わない場合は使用を中止し、不調が続く場合は医師に相談しましょう。
この記事の監修医師
- 院長
- オラクル美容皮膚科 院長 古市 雅子
- 経歴
- 2004年3月 東海大学 医学部 卒業
2006年3月 東海大学医学部附属病院 臨床研修 終了
2006年4月 東海大学医学部附属病院 麻酔科医勤務(標榜医取得)
その後、美容皮膚科にて院長などを歴任
2017年4月 オラクル美容皮膚科 東京新宿院 院長を務める - 所属学会
- 日本抗加齢医学会
日本美容皮膚科学会
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