コラーゲンでシミを防ぐ
しみを防ぐためにはいろいろな方法があります。日焼けを防ぐ、しっかりクレンジングをする、肌に合った基礎化粧品で保湿を心がける、といった方法がポピュラーですね。また、栄養バランスに気を使ったり、ビタミンCといったサプリメントを利用するなど、食べ物についてもいろいろなしみ対策があります。ここでは「コラーゲン」を利用した、しみ対策について解説します。
しみを防ぐ:コラーゲン
目次
「コラーゲンとは?」
「コラーゲンでお肌をプルプルに」などというフレーズで、テレビや雑誌のコマーシャルを通し「コラーゲン」というものを知った方は多いでしょう。コラーゲンとは、たんぱく質の一種であり、人間の体に含まれるたんぱく質の約3割を占めます。皮膚の深い部分である真皮、そして骨や軟骨、靭帯(じんたい)などを構成する成分の一つです。コラーゲンは強靭な構造を持ち、強度が必要とされる身体の部分に、広く分布しています。コラーゲンが、ある程度の弾力性、保湿性を持っていることは、軟骨や皮膚、腱などをイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。
「コラーゲンの役割としみの関係」
コラーゲンは皮膚の深い層にある真皮に多く含まれています。また、表皮と真皮の間にあって、皮膚組織の間で養分の受け渡しに関与する基底膜と呼ばれる組織にもコラーゲンが含まれます。この基底膜に十分な量のコラーゲンがなくなってしまうと、基底膜の機能が低下してしまい、きちんと表皮に養分が行き届かなくなることが考えられます。表皮に栄養が届かないと、本来行われるべき皮膚の入れ替わり(ターンオーバー)が正しく行われず、本来ターンオーバーとともに体外に排出されるべき表皮のメラニン色素が、その層に残り続けることになり、しみとなって定着してしまうのです。
「コラーゲンを豊富に含む食物」
コラーゲンを豊富に含む食品は、ゼラチンで作られたゼリー、動物の皮や軟骨、魚の皮や骨などです。カレイなどの魚や鶏肉などの皮を煮ると、翌日ゼリー状の煮凝りができることからも、コラーゲンの存在がわかりますね。また、お値段は張りますが、フカヒレなどもコラーゲンが豊富な、おいしい食材として知られています。
まとめ
コラーゲンのしみに対する働きは「不足するとしみができやすくなる可能性がある」という間接的なものではあります。しかし、コラーゲンは、肌の弾力や骨の強度のアップなど、皮膚や体を作るうえで、非常に大切なものでもあります。
また、コラーゲンを食品で摂取したり、化粧品で局所的に塗布することで、どの程度必要な部分に行き渡るのか、ということについては諸説あり、はっきりした結論は出ていないようです。しかし、コラーゲンなどのたんぱく質をある程度の量摂取することは、健康維持にも大切なことですし、美容や美肌を意識した食生活は、しみ予防にも効果的といえるでしょう。
この記事の監修医師
- 院長
- オラクル美容皮膚科 院長 古市 雅子
- 経歴
- 2004年3月 東海大学 医学部 卒業
2006年3月 東海大学医学部附属病院 臨床研修 終了
2006年4月 東海大学医学部附属病院 麻酔科医勤務(標榜医取得)
その後、美容皮膚科にて院長などを歴任
2017年4月 オラクル美容皮膚科 東京新宿院 院長を務める - 所属学会
- 日本抗加齢医学会
日本美容皮膚科学会
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