内服薬の服用でシミを治す
しみができてしまったときに、皆さんはどんな治療を希望しますか? もちろん、しみの状態やシチュエーションによって大きく異なるでしょうが、やはり最初はできるだけ負担やリスクの少ない、楽で安全な治療を求めたくなるものではないでしょうか。例えば、内服薬などです。
ここではしみに内服薬を服用する治療について解説します。
しみの薬:内服薬の服用
目次
内服薬によるしみの治療のメリット
一般的に、しみを消すのに用いられる方法は、しみ対策向けの化粧品やクリームを利用する、サプリメントを飲む、あるいはパックやピーリングを行うこと、などがあります。そして、しみを少しでも早く、確実に消したい、という方の期待にも応えるレーザー治療が人気です。
しかし、そのほかに、内服薬でしみを薄くすることを目指す、という方法もあるのです。それでは、内服薬によるしみの治療のメリットとはどんなものでしょうか。
内服薬によるしみの治療のメリット
1.手軽さ
市販の内服薬であれば、ドラッグストアなどで購入するだけですから手軽ですし、病院で処方されるものにしても、一度通院すれば数週間分処方されることが多く、無理なく手軽に治療を続けられます。
2.費用
費用も、レーザー治療やピーリングなどに比べれば、手ごろに抑えられることがほとんどです。美容外科的な治療法と異なり、皮膚科で処方してもらえば、ほとんどが保険適応なのも嬉しいところです。
3.無痛であること
もちろん、内服薬の服用には痛みも伴わないですし、レーザー治療などとは異なってアフターケアも必要ありません。
「しみの治療によく使用する3つの内服薬」
しみの治療によく用いられる内服薬としては、市販薬の場合も処方薬の場合も、代表的なのは以下の3つです。
- ・ビタミンC
- ・トラネキサム酸
- ・L₋システイン
1.ビタミンC
主にしみの原因であるメラニン色素の生成を抑える作用と、すでにあるメラニン色素の排出を促す作用の、両方の働きがあります。
2.トラネキサム酸
メラニン色素を生成する細胞である「メラノサイト」を活性化させてしまう「プラスミン」という物質の働きを抑えることにより、メラニンを産生させにくくします。
3.L-システイン
メラニンや、メラニンを含む古い角質の排出を促してくれる働きがあります。 ビタミンCとL-システインはお互いの働きを助けるので、一緒に摂ると有効と考えられています。
内服薬によるしみ治療のデメリット
内服薬によるしみ治療のデメリットとしては、やはり、目に見える効果が出るまでに時間がかかる、ということがあげられます。
少しでも早くしみを消したい、と望む人が多い中で、毎日欠かさず飲み続けたとしても、はっきりした内服薬の効果が表れ始めるにも、少なくとも3か月程度はかかることが多いようです。この期間が長いか短いかは、人によって意見が分かれそうですね。
まとめ
しみの治療に数々の選択肢がある中で、内服治療は比較的選ばれやすい選択ではないでしょうか。
ビタミンCなどは、ほかの目的で服用している方も多いですから、特にしみを意識せずに服用していたら、いつの間にかしみも薄くなってきた、といったうれしい経験がある方もいらっしゃるかもしれません。
しかし内服薬の効果は、ハイドロキノン高配合のクリームや、レーザーなどに比べると、効果はじわじわと、ゆっくりあらわれることが多いと思います。焦る気持ちが強かったり、すぐに何とかしたい、という方には向かないかもしれません。
ほかの方法と組み合わせて使ったり、あるいは時間がかかってもよいので身体の中からじっくり治したい、といった方に適した方法といえるでしょう。
この記事の監修医師
- 院長
- オラクル美容皮膚科 院長 古市 雅子
- 経歴
- 2004年3月 東海大学 医学部 卒業
2006年3月 東海大学医学部附属病院 臨床研修 終了
2006年4月 東海大学医学部附属病院 麻酔科医勤務(標榜医取得)
その後、美容皮膚科にて院長などを歴任
2017年4月 オラクル美容皮膚科 東京新宿院 院長を務める - 所属学会
- 日本抗加齢医学会
日本美容皮膚科学会
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