イオン導入•超音波導入でシミを治療する
日進月歩で進歩しているしみの治療。今までと違い、今では本当にたくさんの治療法があり、選択肢もずいぶん広がりました。その中で「イオン導入」「超音波導入」についてはご存知でしょうか?
ここでは、このしみの治療法「イオン導入」「超音波導入」について解説します。
しみの医療(皮膚科):イオン導入・超音波導入
目次
イオン導入とは?
「イオン導入」とは、肌の表面でマイナスイオン同士がお互いに反発しあう力を用いて、肌のより深い部分にまで、しみとりのための有効成分を浸透させる方法です。
成分を肌の深くに届ける、という効果は、後述する超音波よりイオン導入のほうがずっと高く、医療機関である美容外科や美容皮膚科でも、しみ治療の一環として取り入れられています。
有効成分を浸透させる技術なので、何を肌に浸透させるのか、ということが大切です。しみの改善目的で使用されるときは、ビタミンC誘導体を浸透させる場合が多いようです。一方、美肌成分として知られるコラーゲンや、潤いを与える成分として有名なヒアルロン酸などは分子量が大きすぎるなどの理由で、イオン導入には適さないといわれています。
ちなみに、多くのイオン導入器には、オプションで、反対に肌に浸透させた成分を排出させるクレンジングのモードもついている場合が多いです。
超音波導入とは?
スキンケアの分野での「超音波導入」とは、一秒の間に、なんと100万回以上の微細な振動を肌に与える機器を使って、肌の細胞と細胞の間にギャップを作り、そこからしみとりのための有効成分をしみ込ませることをいいます。超音波美顔器は一般的に市販されているので、同じようなものは電気量販店などで見かけることができます。
イオン導入と超音波導入の比較
「イオン導入」と「超音波導入」を比べてみましょう。まず、肌の奥に成分を導入する力の強さが違います。イオン導入のほうが超音波導入よりはるかに強く、成分を肌の奥に行き届かせることができます。
また、超音波美顔器はあまり頻繁に使用すると、肌が疲れてしまい、負担が大きいといわれています。多くても週二回程度の使用が適切とされていることが多いようです。
一方、イオン導入のほうは、毎日行っても問題はありませんので、しみの集中的なケアを行いたい場合は、イオン導入器のほうが適しているといえるかもしれませんね。
しかし、超音波導入に関しても良い点はあります。
その一つは、イオン導入は原則として低分子のものしか使用できないのに対し、超音波導入は、水溶性のものであれば幅広い種類のものが導入可能であること。さらには、超音波導入にはその細かい振動によって肌細胞を活性化させ、肌のハリを取り戻す効果も考えられているのです。しみを薄くする効果のある有効成分を導入し、肌もプルプルになれば、一層の若返り効果がありそうですね。
まとめ
しみをとる多くの方法がある中で、イオン導入や超音波導入は即効性のある方法とはいえないかもしれません。しかし、肌を美しくするうえで効果的な方法であるということはいえるでしょう。美容専門の医療機関などでは、特に、イオン導入をレーザーなどと組み合わせて行う方法もよく用いられてきています。
超音波導入は、市販の美顔器を利用すれば、自宅でも気軽に行える方法ですので、しみとりに加え、肌のハリを取り戻すことも期待して、試してみるのもよいでしょう。
この記事の監修医師
- 院長
- オラクル美容皮膚科 院長 古市 雅子
- 経歴
- 2004年3月 東海大学 医学部 卒業
2006年3月 東海大学医学部附属病院 臨床研修 終了
2006年4月 東海大学医学部附属病院 麻酔科医勤務(標榜医取得)
その後、美容皮膚科にて院長などを歴任
2017年4月 オラクル美容皮膚科 東京新宿院 院長を務める - 所属学会
- 日本抗加齢医学会
日本美容皮膚科学会
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