太田母斑

太田母斑(おおたぼはん)とは、あざの一種で、頬のあたり、あるいは目の周囲に多く見られ、右側または左側のどちらか一側にできる青っぽい、あるいは茶褐色の小さな点が集まったように見えるものです。場合によっては両側性に見られることもあります。
ここでは、この「太田母斑」について解説します。

シミ

しみの種類:太田母斑

目次

太田母斑はどんな特徴のあるあざですか?

男女比では女性に多い(5倍近く女性に出現しやすいともいわれています)という特徴があり、また日本人に多いとされています。
太田母斑があらわれる時期は、小さなころからある場合と、思春期の頃に明らかになってくる場合の2通りがあるといわれています。
ときには青あざが表れている側の眼球、白目の部分が青くなっている場合もあります。伊藤母斑と呼ばれる、同様の青あざが肩のあたりにあらわれる場合もあります。

なぜ太田母斑ができるの?

太田母斑ができる原因としての、明らかなメカニズムはまだ解明されていません。
ただ、今現在でもわかっていることは、日焼けやシミなどの原因としておなじみの「メラニン色素」が、何らかの理由で異常に増殖し、発生しているということです。しかし、なぜ主に顔の片側の頬や目の周囲などに、部分的にメラニン色素が異常に増殖してしまうのか、その原因ははっきりしていません。遺伝子など、生まれつきである要因が関連するのではないか、とは推測されていますが、明らかな遺伝性は認められず、今後、原因の解明が望まれています。

太田母斑の治療は、どのように行うの?

ファンデーションやコンシーラーなどで太田母斑をかくす方法もありますが、根本的に「太田母斑」を薄くする、消す、といった場合、現在主流になっているのは、レーザーを用いた治療です。
以前にはドライアイスを用いた治療や、身体のほかの部分の皮膚を太田母斑のある部位に移植する、といった方法も行われていたようですが、レーザー治療の登場で圧倒的に効率よく、高い治療効果が得られるようになりました。
レーザー治療は、太田母斑の色素に反応するレーザー光線であざの色素だけを焼き、皮膚の自然な新陳代謝のサイクル(ターンオーバー)に合わせて、老廃物として古い角質などとともにはがれ落ちるのを待つ、という治療になります。
ただ、効果が高い方法であっても、一度のレーザー照射であざが目立たなくなるのではなく、一度レーザー照射したら、皮膚が回復してレーザー治療に再び耐えられるような状態になるまで、数カ月以上の期間を開けて回復を待ち、残った色素に対してまたレーザー照射を行い、治療を繰り返すことになります。場合によっては、年単位で治療に時間がかかることもあります。

まとめ

まとめ

太田母斑は命にかかわる病気ではありませんが、顔という目立つ部位にあること、色や大きさが目につきやすいことから、気になってしまう場合が多いのではないでしょうか。
太田母斑がお子さんにある場合、心配になる親御さんも多いと思います。早めに治療を、と考える方も多いと思いますが、レーザー治療は多少痛みもともないますし、紫外線カットなどのアフターケアも必要になりますから、治療に入る時期に関しては、慎重に皮膚科の先生と相談し、本人にも確認しながら決めるようにしましょう。

この記事の監修医師

院長
オラクル美容皮膚科 院長 古市 雅子
経歴
2004年3月 東海大学 医学部 卒業
2006年3月 東海大学医学部附属病院 臨床研修 終了
2006年4月 東海大学医学部附属病院 麻酔科医勤務(標榜医取得)
その後、美容皮膚科にて院長などを歴任
2017年4月 オラクル美容皮膚科 東京新宿院 院長を務める
所属学会
日本抗加齢医学会
日本美容皮膚科学会
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