たんぱく質でくすみを解消
私たちの肌は、年代や新陳代謝などによって個人差はあるものの、おおよそ1ヵ月~1ヵ月半くらいの周期で肌のターンオーバーにより生まれ変わっています。そして、この新しい肌を作るのは言うまでもなく日々口にする食べ物です。
一時期はお肉を食べることが「太る」など、まるで「美容にとって害になる」ように言われていましたが、最近ではむしろ、特にたんぱく質を豊富に含む赤身肉をとることがお肌や身体の元気を保つために重要、という風に多くの方の認識が変わってきています。
くすみ解消にはたんぱく質を! 有効な摂取法は?
目次
お肌を作るたんぱく質の重要性
ダイエットで極端なたんぱく質の制限をしたりすると、お肌の調子が悪くなってかさついたり、しわっぽくなったりくすみが出たりすることからもわかるように、人間の身体で水分の次に多い、タンパク質を取らないことはお肌や身体のその他の部分に、非常に深刻な影響を及ぼします。
タンパク質は皮膚を形成している成分のうち最も大きな割合を占めるものであり、お肌の直接の材料となるものですから、不足すれば張りやつやがなくなるのは当然のこと。
また、タンパク質の不足によりお肌の新陳代謝がスローダウンしてしまうことにより、いつまでも古い角質がお肌に厚く張り付いてしまうことにもつながります。この老化した角質も顔をくすませる原因の一つです。
たんぱく質を効果的にとれる食品は?
たんぱく質を十分量とりたいとはいっても、くすみやお肌の状態を気にするみなさんであれば、脂質は出来れば控えめにしたい、と思っている方がほとんどではないでしょうか。その観点から言うと、例えば
- ・赤身のお肉
- ・ホタテなどの貝類
- ・ささ身
- ・ノンオイルのツナ缶
- ・納豆、豆腐
- ・エスニック食材のテンペといった大豆製品、高野豆腐
- ・卵(コレステロールや脂質などを気にするなら白身を選択するとベスト)
また、脂肪分の多いイメージのあるチーズもフレッシュなカッテージチーズならば、高たんぱく、低脂肪の食材として申し分ないでしょう。もちろん、脂肪分の少ない低脂肪乳・無脂肪乳や、プレーンヨーグルトなども良質なたんぱく源として優秀です。
食べるタイミング&組み合わせるとよい食材は?
お肌のくすみを改善するためにタンパク質をとるのなら、特に新陳代謝を高めるという意味で朝食がお勧めです。朝ごはんに卵が定番メニューになっているのは非常に理にかなった習慣かもしれません。
また、一日の食事のバランスとして夕食を軽くすることで、便秘も防ぐことになる場合が多く、出来るだけ腸に不要なものをため込まない、といったことからもくすみ対策になります。
さらに、くすみの多くには冷えなどによりお肌の血流が低下していることがかかわっていることから、身体を温める効果のあるショウガやトウガラシ、ニンジンやニラなども上手に取り入れて、出来れば鍋物や汁物などでとるようにすると理想的です。
まとめ
くすみを取るためのたんぱく質を取り入れたメニュー、と考えると難しく思いがちですが、実は意外と身近に、食べなれた食品の中にも非常に良い組みあわせのものが数多くあります。
例えば、鶏の水炊きや湯豆腐、タラちりなどは、タンパク質をしっかり取り入れたうえで身体を温め、大事なビタミン類もネギやその他の野菜からとれる、しかもカロリー控えめでおいしい、という理想的なメニューです。
おいしくたんぱく質補給をして、くすみのない肌を目指しましょう。
この記事の監修医師
- 院長
- オラクル美容皮膚科 院長 古市 雅子
- 経歴
- 2004年3月 東海大学 医学部 卒業
2006年3月 東海大学医学部附属病院 臨床研修 終了
2006年4月 東海大学医学部附属病院 麻酔科医勤務(標榜医取得)
その後、美容皮膚科にて院長などを歴任
2017年4月 オラクル美容皮膚科 東京新宿院 院長を務める - 所属学会
- 日本抗加齢医学会
日本美容皮膚科学会
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