血行不良がくすみの原因
自分では健康に問題はなく元気なつもりでも、肌がくすんだ状態だと顔色も悪く見え、「具合悪いの?」などと聞かれてしまったなんてこと、ありませんか?
ここではこの肌のくすみの中でも、血行不良によるくすみについて解説していきます。
血行不良によるくすみの原因と対策は?
目次
どうして血行が悪くなると肌がくすんでしまうの?
血流が悪化することによって顔の皮膚のくすみが起こるメカニズムは以下のとおりです。
1.血流量が減ると赤みも減るため
直接的にはまず、皮膚の血管を活発に流れる血流量が減るので、顔の皮膚に本来あるべき健康的な赤みが減少して、その他の要素、皮膚の黒っぽさや黄色っぽさがより強調されてしまうということが挙げられるでしょう。
2.血流低下でクマもできやすくなる?
また、この赤みの要素のない、くすんだ皮膚に、血流低下によって目の周囲の細かい静脈がうっ滞して起こる目の下の青黒いクマなどが合わさると、いよいよ疲れ切った、生気のない表情になってしまいます。
こうなると非常に見た目も老けこんでしまい、若々しい健康的な見た目とはいえなくなります。
血行を悪くしてしまう生活習慣とは?
顔の皮膚の血行を悪くしてしまう原因としては、まず現代人と切っても切り離せない「ストレス」の存在があります。
なぜ、ストレスで血行が悪くなってしまうかというと、人間の身体をコントロールする自律神経のうち、主に身体や精神状態を興奮させ、「戦闘モード」にする交感神経がストレスによって刺激され、リラックスさせる役割を持つ「副交感神経」に対して優位になってしまうことが原因と考えられます。
交感神経が優位になると、血管はキュッと収縮し、顔の皮膚を流れる毛細血管も血流が減少してしまうのです。この交感神経を優位にさせてしまうものとしては、このストレス以外に、
- ・不眠
- ・不規則な生活
- ・過剰なカフェインやタバコ
- ・無理なダイエットによる低栄養状態
- ・冷え
など、我々現代人が陥りがちな生活習慣が挙げられます。
血行不良によるくすみを防ぐにはどうしたらいいの?
血行不良によるくすみを改善するには、まず前の項で述べたような、不規則な生活や偏った食生活を改めることです。
ただ、忙しく生活している中、いきなりすべての生活習慣を改善させることは難しいので、出来るところから意識していくだけでも、ずいぶん変わってくると思います。
また、血行不良に有効なものとしてよく知られているのがマッサージ。確かに、正しいやり方でマッサージをすれば血行不良には有効なのですが、デリケートな顔のことですから、間違ったやり方、特に乱暴なやり方をしてしまうと傷をつけてしまったり、しみやしわの原因になったりすることもあります。
行うときは、「弱すぎるかな?」と思うくらいソフトに、マッサージクリームなどを使用して摩擦を抑えて行ってくださいね。マッサージはちょっと面倒だったり、技術的に心配、という方におすすめなのが入浴。熱すぎないお湯にゆったり浸かれば、ダイレクトに血流改善にもなりますし、リラックス効果からストレス解消にもなり、血流改善の点では一石二鳥といえるでしょう。
まとめ
今回は肌のくすみと血行不良の関係についてお話ししましたが、血行不良はくすみの原因の中で比較的短期間で改善しやすいものの一つです。
くすみを改善させるために、血流を直接改善させるという目的と、ストレスマネージメントにも役立つという観点から、何らかの運動を生活に取り入れる、というのも非常にお勧めです。お肌のくすみが取れて、明るい顔色になれば、それだけでかなり若々しくはつらつとした印象になるでしょう。
この記事の監修医師
- 院長
- オラクル美容皮膚科 院長 古市 雅子
- 経歴
- 2004年3月 東海大学 医学部 卒業
2006年3月 東海大学医学部附属病院 臨床研修 終了
2006年4月 東海大学医学部附属病院 麻酔科医勤務(標榜医取得)
その後、美容皮膚科にて院長などを歴任
2017年4月 オラクル美容皮膚科 東京新宿院 院長を務める - 所属学会
- 日本抗加齢医学会
日本美容皮膚科学会
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