メラニン色素の沈着がくすみの原因
お肌の悩みの中でも、特に年齢を重ねた方に増えてくるのが「くすみ」です。年のせいだから仕方がない、と諦めてしまう方も多いかもしれませんが、実はこれからでも十分間に合う、効果的な対策があることをご存知でしょうか。今回はくすみの原因と対策について解説いたします。
メラニン色素の沈着によるお肌のくすみの対策は?
目次
くすみの原因にはさまざな理由がある!
一言でくすみといっても、原因は一つではありません。
肌の汚れが残ったものであったり、皮膚の角質層のターンオーバーが乱れていまい、古い角質が厚く皮膚の表面に残ってしまったために、くすみが出ていたりすることもあります。また、毛穴に残った汚れや角栓が肌の透明感を損なわせてしまっていたり、お肌の下を流れる血管の血行が悪くなってしまい、そのことがくすみの原因になっていたりと、本当にいくつもの考えうる要因があります。
その中でも、今回注目してお話しするのが、メラニン色素の沈着によって引き起こされるくすみです。
メラニン色素の沈着によって引き起こされるくすみとは?
メラニン色素という言葉、スキンケアに関心のある方であれば、もうおなじみの言葉なのではないでしょうか。特に夏場、紫外線対策が話題になるときにはほとんど必ずと言っていいほど、耳にする言葉でしょう。
メラニンは、日焼けによって生成され、肌を黒く見せる色素として知られますが、実は肌をダメージから守る役割を持っているため、炎症などが起きた場合にもメラニン色素がその部位に沈着することが知られています。
例えば、しょっちゅう目の下をこする癖のある方が、目の下が茶色っぽくクマが出来ているのを見かけたことはありませんか?これは、頻回の摩擦による刺激によって、その部分のメラニン色素が沈着したものと考えられます。
これと同じように、顔の一部などに炎症を起こし、肌が修復されるときにメラニン色素の沈着が起こることがあるのです。
通常は、日焼けや炎症が収まって、一定期間を過ぎると生成されたメラニンはお肌のターンオーバーなどに伴って排出されるのですが、何らかの理由によってそれがうまくいかなかった場合に、お肌にくすみとして残ってしまうことがあるのです。これがメラニン色素によるくすみです。
メラニン色素によるくすみの対策は?
今現在、メラニン色素によると思われるくすみがすでに顔にある場合は、やはり美白効果のあるスキンケア用品を使って、ケアしていくのが効果的です。
一般的に市販されているスキンケア用品にも美白効果をうたったものは数多くありますし、医療機関、例えば美容皮膚科などではより効果の高い、濃度の高いレチノイン酸などを使用した美白ケアが受けられる場合もあります。
また、もちろん新たなメラニン色素の沈着を起こさないために、紫外線対策を万全にすることや、お肌をこすったり乱暴に扱わないという心がけは、新たなメラニン色素の沈着を防ぎ、「くすみ」に対して目に見える効果を得るために非常に重要です。
今あるくすみをしっかりケアしながら、もうくすみを作らないスキンケア習慣を身に着けていくことが、今後くすみに悩まされないために最も大切なことといえるでしょう。
まとめ
初めに述べたように、お肌のくすみには非常に多岐にわたる原因が考えられるうえ、今起こっているお肌のくすみが、実はいくつかの原因が複合的に作用して引き起こされていた、ということも十分考えられます。
残念ながら、今のお肌のくすみの原因が何であるか、科学的に判定することは難しいため、自分で心当たりのあるところから、少しずつスキンケアや紫外線対策などに気を配っていく必要があります。お肌は、手のかけ方によって必ず変化していくものですから、くすみがしばらく前からのものだとしても、諦めず根気強くケアしていきましょう。
この記事の監修医師
- 院長
- オラクル美容皮膚科 院長 古市 雅子
- 経歴
- 2004年3月 東海大学 医学部 卒業
2006年3月 東海大学医学部附属病院 臨床研修 終了
2006年4月 東海大学医学部附属病院 麻酔科医勤務(標榜医取得)
その後、美容皮膚科にて院長などを歴任
2017年4月 オラクル美容皮膚科 東京新宿院 院長を務める - 所属学会
- 日本抗加齢医学会
日本美容皮膚科学会
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