寝不足

クマがあると、どうしても疲れて見えたり、老けて見えたりしてしまいます。なかなか改善しないクマに悩んでいる方は多いと思いますが、クマを引き起こす原因は色々あります。そして「寝不足」もよく知られたクマの原因です。
では、寝不足になるとどうしてクマができるのでしょうか?ここでは、クマと寝不足の関係について説明します。

クマ

寝不足でクマができてしまうのは何故?

目次

そもそもクマの原因とは?

目のクマには、一般的に、見え方によって青クマ、茶クマ、黒クマに分けられます。
それぞれの大まかな特徴は、

  • ・青クマは主に血行不良によって起こる
  • ・茶クマは色素沈着によって起こる
  • ・黒クマはくぼみやたるみなどによって起こる

ということです。
寝不足で起こるとされているクマは、このうち青クマに当たります。また、この青クマが続くと、茶クマや黒クマになることもあります。

寝不足でクマができるメカニズムは?

夜遅くまで仕事や勉強をしたり、遊びに行って夜更かししてしまったり、睡眠障害があって眠れなかったり…さまざまな理由で睡眠不足になることは多いですが、睡眠には体を休めて、調子を整える大切な役割があります。また、血液の流れも睡眠によって変わります。

自律神経というさまざまな働きを調整する神経がありますが、これには交感神経と副交感神経があります。この二つの働きのバランスによって血圧なども調整されています。寝ている間は、このうちの副交感神経の働きがさかんとなって全身の血管が開きますが、そのことにより末梢まで血液が流れることになります。

ところが、睡眠不足が長く続くとこの交感神経が頑張り続けてしまい、血管が縮んだ状態が長く続きます。縮んで狭くなっている血管には少ししか血液が流れず、血行は悪くなり、肌には酸素が行き渡らなくなってしまいます。 顔色を血色よくみせるのは、還元型ヘモグロビンという、酸素を多く持つきれいな真っ赤な赤血球がある血液が流れることによります。

血行が悪いとこの還元型ヘモグロビンが流れてこなくなってしまい、代わりに二酸化炭素を持つ黒っぽい色をした赤血球が停滞してしまうために、皮膚が薄くて血管が多い目の下では青っぽく見えるクマができてしまうのです。

クマの解消に睡眠以外に大切なことは?

クマの解消にはまず、何よりも睡眠をしっかりとることが大切ですが、そのほかにも気を付けたい生活習慣があります。

  • ・寝る直前に明るいテレビ画面を見る
  • ・スマートフォンやパソコンの画面を見たりすることは控える

これらの行動は私たちがついやってしまいがちな行動ですが、良質な睡眠のためにはなるべく控えましょう。
また、どうしても眠れないような睡眠障害がある場合は、睡眠外来に受診するなどして、原因を知り、それに対する適切な治療を行うことが、クマだけでなく、全身の健康のために大切です。

目元の血流をよくする方法は?

寝不足によってできるクマがある時は、目元の血行が悪くなっているため、

  • ・ホットタオルを目の上にのせて目を休ませ、温める
  • ・目元を優しくマッサージする
  • ・お風呂にじっくりと入る

などで血行を良くすることが効果的です。
マッサージをする際は、あまり強い力は込めないようにし、優しく目頭から目尻にかけて何度か指の腹で押すようにして、こめかみも押さえます。目の周りの皮膚は薄く、敏感なため、こするようなマッサージをすると、皮膚が荒れてしまい、色素沈着やシミを起こしたり、たるみの原因になることもあるため、気を付けましょう。

まとめ

まとめ

クマを解消するためには、十分な睡眠をとることや目元の血行を良くすることはもちろん大切ですが、バランスのとれた食事をしっかり採ることでも、血流は改善されます。
クマだけでなく、美容、健康、すべてに繋がるものですので、これを機に食生活にも気を付けるようにしましょう。
クマが目の下にあると、気分も晴れないものですが、クマができるということは身体が睡眠不足、栄養不足を訴えているサインでもあるため、これを機会にしっかりと改善したいですね。

この記事の監修医師

院長
オラクル美容皮膚科 院長 古市 雅子
経歴
2004年3月 東海大学 医学部 卒業
2006年3月 東海大学医学部附属病院 臨床研修 終了
2006年4月 東海大学医学部附属病院 麻酔科医勤務(標榜医取得)
その後、美容皮膚科にて院長などを歴任
2017年4月 オラクル美容皮膚科 東京新宿院 院長を務める
所属学会
日本抗加齢医学会
日本美容皮膚科学会
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