青あざ
あざには色々な種類のものがありますね。赤あざ、青あざ、茶あざなど、色によって呼び分けられることもありますし、また、「青あざ」という言葉は俗に、どこかをぶつけた時の内出血の別称として使われることもありますね。今回は、「青あざ」にはどんな種類があり、どのような特徴があるのかについてみてみましょう。
青みがかったあざ。青あざにはどのような種類がある?
目次
日本人の多くの赤ちゃんが持っている青あざとは?
日本人に限らず、アジア人の多くが持っている「青あざ」といえば、蒙古斑が挙げられます。
多くの方が見たことがあるかと思いますが、赤ちゃんの背中からお尻にかけて、青あざが見られますね。これは、ほかの青あざと少し異なって、大体小学校の高学年くらいになると消えてしまいます。ただ、2歳くらいまでは薄くなるどころか徐々に濃くなるので、心配される親御さんも多いようですね。
蒙古斑のある方のうち100人に3人くらいは、大人になってもこのお尻の蒙古斑が残る方がいて「持続性蒙古斑」と呼ばれています。
青あざにはどんなものがありますか?~太田母斑~
蒙古斑のほかに、青あざとして有名なものに、顔の片側、特におでこや頬、目の周囲などに青あざができる「太田母斑」があります。生まれつきあることはあまりなく、生まれて6ヶ月以内くらいにできてくることが多いようです。思春期ごろに濃くなったり、新しくあざができることもありますし、成人してから太田母斑ができることもあるそうです。
また、先ほど片側性、と書きましたが、必ず片側性というわけでもなく、両側性に現れることもあります。目の白い部分が青くなることもあるのです。太田母斑は、自然に消えるということはありません。
蒙古斑、太田母斑以外の青あざとは?
蒙古斑と太田母斑について書きましたが、もちろん青あざはそのふたつだけではありません。ほかには、例えば肩から上腕、背中の肩甲骨のあたりに広がる伊藤母斑、という青あざもあります。伊藤母斑も太田母斑同様、放っておいて消えることはない青あざですが、悪性化することはありません。今まで上げた青あざと異なり、少し注意してみなくてはならないのが「青色母斑」と呼ばれる青あざです。これは、しこりのような感じのもので、大きめのものはがん化する可能性がありますので注意が必要です。
いくつもの青あざをあげてきましたが、蒙古斑は、のっぺりした平らな色調、太田母斑や伊藤母斑は褐色の点が混ざって均一ではない色調、青色母斑は硬めのしこりと、それぞれに特徴があること、また出現する場所も種類によって異なることが多いですから、多くの場合は比較的容易に見分けることができると考えられます。ただし、異所性の蒙古斑のように、場所が異なる場合もありますし、二種類以上のものが重なっているといったケースも皆無とはいえませんから、注意が必要ですね。とはいえ、経験を積んだ皮膚科の専門医であれば問題なく診断できるケースがほとんどです。
まとめ
ここでは色々な青あざについてお話ししましたが、比較的無害なものが多いことがお分かりいただけたかと思います。ただ、青あざは、エステティックな面で気にされる方もいらっしゃるかと思います。特に、太田母斑などは思春期前に濃くなったり、お子さんの顔にあざが浮き出てきたりするので、悩まれるご両親なども多いのではないでしょうか。しかし、レーザーはじめ、医学は非常に進歩しており、それほどの苦痛なく薄くしたりすることが可能な症例もありますから、思い悩む前に皮膚科でぜひ相談してくださいね。
この記事の監修医師
- 院長
- オラクル美容皮膚科 院長 古市 雅子
- 経歴
- 2004年3月 東海大学 医学部 卒業
2006年3月 東海大学医学部附属病院 臨床研修 終了
2006年4月 東海大学医学部附属病院 麻酔科医勤務(標榜医取得)
その後、美容皮膚科にて院長などを歴任
2017年4月 オラクル美容皮膚科 東京新宿院 院長を務める - 所属学会
- 日本抗加齢医学会
日本美容皮膚科学会
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